研究会・講演会
シンポジウム「デジタル文化資源の未来」(「文化資源学の展望」プロジェクト最終報告)
- 2020年1月26日(日)13:30-16:50 一橋講堂 中会議室4
- プログラム
開会挨拶
・鈴木親彦(ROIS-DS人文学オープンデータ共同利用センター)
「本プロジェクトの概要と、2年間の振り返り」
講演
・中村覚(東京大学)
「東京大学発のデジタル文化資源について」
・田良島哲(東京国立博物館・国立文化財機構)
「国立博物館のデジタル戦略」
・恋塚嘉(八木書店)
「民間企業による人文学史資料のデジタル化」
※各公演のタイトルは変更になる可能性があります
パネル・ディスカッション
・登壇者:講演者3名、高野光平(文化資源学会員・茨木大学)
・モデレータ:鈴木親彦
- 2017年から2年間、文化資源学会の文化資源学の展望プロジェクトの一環として「デジタル文化資源の未来」の連続研究会を開催してきました。5回の研究会と企画者による研究を進めてまいりましたが、その締めくくりとしてこれまでの議論を振り返り、「デジタル文化資源の未来」を議論するシンポジウムを開催いたします。
研究会に参加いただいた講演者の皆様に再び登壇いただき、議論を振り返るとともに、大学・ミュージアム・出版における最新の現場の状況を共有していただきます。
さらに、パネルディスカッションではアーカイブを構築し・利用してきた文化資源学研究者にも登壇いただきます。議論を通して、デジタル文化資源の提供者・媒介者・利用者が何ができる状況になってきたのか、未来に向けて何をするべきか、考える場にしたいと考えております。
*参加の際は、必ず会員用メールをご確認いただき、申込フォームへの入力をお願いいたします。
第5回研究会 講演「古典籍からデータを取り出す」
&ワークショップ「キュレーソン」
- 2019年10月26日(土)14:00-17:00 国立情報学研究所
- 文化資源学の展望プロジェクト「デジタル文化資源の未来」第5回は、1年ぶりとなる企画者の個人研究の発表を行います。
昨年は、デファクト・スタンダードになりつつある国際的な画像配信規格であるIIIF(International Image Interoperability Framework)と、IIIF Curation PlatformというツールによってIIIF規格画像を自由に切り取り美術史で活用するための試みを紹介いたしました。
この手法は美術史にとどまらず、様々な研究に活用できることが明らかとなっています。企画者は江戸の観光名所挿絵を複数の「名所記」「名所図会」から抽出したり、江戸時代の商人の情報を「買物独案内」から構造化して取り出すなどの研究を行い、国際学会を含む複数の学会で成果を発表してきました。また、カナダVictoria大学で開催された「日本研究」のサマーコースや、東京大学美術史学研究室のゼミにおいて、参加者に自由に切り取りを行ってもらい、その成果を発表し合うキュレーソンも開催してきました。
そこで今回は、この一年間の研究成果をまとめてお伝えするとともに、実際にみなさんにIIIF Curation Platformを使っていただきその可能性を知っていただくハンズオン形式のワークショップを併せて開催いたします。
日本においても博物館・美術館・図書館などで所蔵資料の公開に活用され始めたIIIFの可能性を知るとともに、それを活用して研究する・楽しむ方法をお伝えできればと思いますので、ぜひご参加ください。
*ハンズオン形式のワークショップも行いますので、定員を定めさせていただきます。必ず会員用メールをご確認いただき、お申込みの上ご参加ください。
第4回研究会「出版者によるデジタル文化資源
八木書店の『群書類従』デジタル化を学ぶ」
- 2019年7月27日(土)15:00-17:30 八木書店(本社6F会議室)
- 文化資源学の展望プロジェクト「デジタル文化資源の未来」第4回は、出版社の手による学術資源デジタル化について、八木書店を訪問して紹介いただきます。
八木書店は神保町を代表する古書店である一方で、戦前から「日本古書通信」を発行する情報発信者であり、歴史・文学を始め様々な学術書を発行する出版社でもあります。また専門出版社を中心に出版物の取次を行い、昨今ニュースで話題となっている大手取次とは異なった形で出版産業を支えています。
早期から学術資源のデジタル化にも取り組んできており、1990年代にCD-ROMでの近代雑誌電子版を刊行し、DVD版、Web版と進化してきました。2014年には塙保己一による『群書類従』の全文テキストデータベースをジャパンナレッジと協力して公開しています。
そこで今回は、『群書類従』のデジタル化・Web化を担当された八木書店の恋塚嘉様に、紙の原本から写本や版本を通じてデジタル化に至るまでの資料体の変化、デジタル化の際の苦労やノウハウなどをお話しいただきます。コトバとモノを両面から研究する文化資源学にとって、今後の動きを知るための重要な機会になりますので、ぜひご参加ください。
*会場のサイズの都合上、定員を定めております。必ず会員用メールをご確認いただき、お申込みの上ご参加ください。
第3回研究会「東京国立博物館でデジタル化を学ぶ」
- 2019年6月22日(土)14:00-17:00 東京国立博物館
- 文化資源学の展望プロジェクト「デジタル文化資源の未来」第3回は、東京国立博物館を訪れ、収蔵品のデジタル化施策を中心に、デジタルを活用した取り組みをご紹介いただきます。
いうまでもなく東博は日本を代表する博物館であり、長年に渡る収集・保存・研究・展示の蓄積があります。その一方で、デジタルアーカイブの推進や、精巧なレプリカの活用、最先端技術の展示利用などデジタル化についても重要な役割を果たしてきました。凸版と協力したミュージアムシアターなどの取り組みも定着して久しい状況です。
そこで今回は、東京国立博物館/文化財活用センターの田良島哲さんに講師をお願いし、実際に東博を案内いただきながら、デジタルに向けた取り組みをご説明いただきます。あわせて凸版が提供するVRミュージアムシアターを見学し、デジタル技術による文化資源の活用を体験します。
*展示室内で解説いただく形式のため、参加人数を絞らせて頂きます。必ず会員用メールをご確認いただき、お申込みの上ご参加ください。
第2回研究会「デジタル文化資源を使ってみる(その1)
美術品のデジタル画像とIIIF Curation Platform」
- 2018年8月25日 14:00-17:00 国立情報学研究所、19階1903会議室
- 本展望プロジェクトは、デジタル文化資源に関する講演と企画者の個人研究とを両輪としています。
そこで第二回研究会では、企画者が進めている美術史と最新のデジタル画像配信規格を組み合わせる研究の途中経過を示し、開発しているツールを実際に会員に使ってもらい議論をするという、ワークショップ型の研究会を試みます。
国際的な画像配信規格であるIIIF(International Image Interoperability
Framework)と、この規格に則って配信される画像を活用するために開発されたシステムを使い、美術史のプロが行った様式研究を追体験するという実験です。
物々しく聞こえますが、研究会で行う実際の操作は非常に簡単なものですので、最近の画像配信規格の活用について知りたい方はお気軽にご参加ください。
※参加される方はご自身のパソコンを持参ください。
※ワークショップ形式で行うため、参加人数を絞らせて頂きます。予めご了承ください。
第1回研究会
「軍艦から拓本まで―東京大学のデジタル文化資源」
- 2018年4月29日(日)14:00-16:00 東京大学法文1号館 115教室
- プログラム
・展望プロジェクトの趣旨説明 企画者:鈴木親彦
・ゲスト講演 中村覚 ※各種デジタル・アーカイブデモンストレーション
・質疑応答と議論
- 文化資源学の展望プロジェクト「デジタル文化資源の未来」第一回は、東京大学が公開している様々なデジタル文化資源について、その内容と公開方法について学び、文化資源学での活用について議論します。
講演者は東京大学情報基盤センター助教の中村覚さんです。中村さんは、東京帝国大学総長・海軍造船中将であった平賀譲関連資料のデジタル化と公開に中心的な役割を果たし、現在は東京大学図書館の各種資料のデジタルアーカイブ構築と研究活用に従事されています。平賀譲アーカイブでは研究用ポータルの実験も行っており、研究者とデジタル文化資源をつなぐ活動のトップランナーの一人と言えます。
文化資源、特に歴史的な資料のデジタル化と活用について、内容面からも技術面からも多くを学べる会となりますので、ぜひご参加下さい。
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