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概要About us

文化資源学会設立趣意書(2002年6月12日採択)

私たちは過去現在の豊かな文化資源をもっています。

私たちは、これまでの豊かな文化資源を有効に活用し、新たな文化資源を創成して未来へ引き継ぐ責任があります。文化資源とは、ある時代の社会と文化を知るための手がかりとなる貴重な資料の総体であり、これを私たちは文化資料体と呼びます。文化資料体には、博物館や資料庫に収めきれない建物や都市の景観、あるいは伝統的な芸能や祭礼など、有形無形のものが含まれます。

しかし、多くの資料は死蔵され、消費され、活用されないまま忘れられています。埋もれた膨大な資料の蓄積を、現在および将来の社会で活用できるように再生・加工させ、新たな文化を育む土壌として資料を資源化し活用可能にすることが必要です。

資料の調査、発掘、考証、評価、整理、保存の方法に関しては、各学問分野別に伝承され、また研究者個人のノウハウとして蓄積、伝承されてきたに過ぎません。一方、近年の情報化の進展につれ、資料の公開と活用が重要な課題になってきました。高度情報化社会において、文化資料体を有用な資源として文化活動に活用できるように変換するためには、基本的方法論の研究そのものが必要です。今、長年にわたって培われてきたノウハウを継承しながら、情報化技術を採り入れてどのような新しい有効な方法論があるかを探求することが求められております。

この新しい分野を開拓するのが文化資源学の役目であり、文化資源学は、世界に散在する多種多様な資料を学術研究や人類文化の発展に有用な資源として活用することを目的としています。

文化資源学会では、さまざまな形で流通し、埋蔵され、あるいは消失の危機に瀕している資料を発掘し、考証と評価、整理と保存、公開と利用といった諸段階を総合して、文化資源の形成・発達をリードする研究を推進することを目的としています。

私たちは、このような文化資料体を新たな視点から新たな媒体によって再利用し、次代の文化基盤として活用する方法を研究することをこころざす皆さんと共に、文化資源学という新たな学問を作り上げていきたいと考えます。

学会概要

会員
  • 正会員315名(2024年6月末現在)
理事会
  • 市川 寛也(群馬大学)
  • 金子 智哉(国立公文書館)
  • 京谷 啓徳(学習院大学)※会長
  • 串田 紀代美(実践女子大学)
  • 小泉 順也(一橋大学)※副会長
  • 鷹野 隆大(写真家・東京造形大学)
  • 土屋 正臣(城西大学)
  • 永井 久美子(東京大学)
  • 中村 美帆(青山学院大学)
  • 野村 悠里(東京大学)※事務局長
  • 横山 佐紀(中央大学)
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