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オンライン研究会

趣旨説明文

文化資源学会オンライン研究会
「コロナ禍(COVID-19)と文化資源 」をはじめるにあたり

文化資源学会 会長 鈴木 禎宏

2020年、世界は未曾有の新型コロナウィルス禍に見舞われている。日本では政府により4月7日に「新型コロナウイルス感染症緊急事態宣言」が埼玉県、千葉県、東京都、神奈川県、大阪府、兵庫県、福岡県に出され、さらに4月16日にはその対象が全都道府県へと拡げられた。

緊急事態宣言が出される前から、日本各地で、そしてさまざまな領域で、社会的な活動が抑制されていった。博物館、動物園、図書館などが次々に業務を縮小していき、臨時閉館となった。中には、臨時閉館の延長を繰り返しているうちに特別展の会期が終わってしまった美術館もあった。また、「密閉・密集・密接」を避けるという感染対策のもと、劇場やコンサートホール、ライブハウスは休止を余儀なくされた。文化を担う人びとや組織・機関が、危機的な状況を迎えつつある。

ラテン語の格言でINTER ARMA SILENT MUSAE「干戈(かんか)のもとでミューズたちは口をつぐむ」というのがある。ミューズ(ムーサ)は文芸・芸術・音楽・舞踏などを司る9柱の女神であるから、「戦時に芸術は萎縮する」「平和のもとで学芸は栄える」というほどの意味である。これを踏まえて言えば、2020年前半の状況はINTER “CORONA”〈coronavirus〉 SILENT MUSAE といったところだろう。

文化資源学会では研究発表会を3月14日に予定していたが、開催がかなわず5月30日へと延期した。しかし、新型コロナウィルス禍はおさまらず、結局開催中止となった。従来の対面形式の研究会は再開するのは、政府の緊急事態宣言が解除され、地方自治体の外出自粛要請が取り消され、会場提供を認めてくれる施設が見つかった時となる。それが何時になるのかはわからない。

そこで文化資源学会では、オンライン研究会という、従来の枠組みとは違う試みを始めることにした。外出自粛が呼びかけられ、対面が叶わなくても、文化の営みは続いている。展覧会や上演などが中止される段階を経て、今後の立案・企画も中止されるという段階に至っているが、その中で文化を経営する、あるいは途切れさせないための努力は続いている。また、「アマビエ」なる妖怪が突如脚光をあび、「オンライン飲み会」が発生するなど、新しい営みが発生している。

オンライン研究会の最初のテーマとして、「コロナ禍(COVID-19)と文化資源 」を掲げた。これは、緊急事態宣言や外出自粛要請が政府や自治体から出されている現在の日本の現状を、「文化資源」という観点から見て、聞き、記録し、考えることを意図している。さしあたり、博物館・美術館という施設や、さまざまな立場にある文化の担い手たちにご登場いただきたいと考えている。

オンライン研究会の開始そのものが、文化への眼差しを継続させ、文化を深めていくという試みである。会員の皆様のご参加とご協力をお願い申し上げる次第である。

研究会報告

第二回「コロナ禍(COVID-19)と文化資源 ー 落語家さんに聞く」
第一回「コロナ禍(COVID-19)と文化資源 ー 今、ミュージアムの現場は」
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